先日(9/8~11)、宮崎県で行なわれた哺乳類学会。
研究発表をしてきましたよ~
シカ関連の企画が多いこと多いこと。
参加者も、学者というより行政の人びとが真剣に耳を傾けています。
シカ問題が、もはや日本全国と言っていいほど拡大しているようです。
狩猟者の減少も共通の課題です。
あと、放射能汚染による狩猟意欲の減退が問題ですね。
僕の調査地である日光のシカからも規制値を超える放射性セシウムが検出されたとのこと。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110907-OYT1T00627.htm?from=popin
当然、捕獲したシカの肉は食べないよう呼びかけられています。
「しっかり食べてやる」ことが殺生の免罪符なのに、これは厳しい・・・
狩猟者は①狩猟しても食べない②狩猟して覚悟して食う③狩猟をやめる の三択をせまられているのです。
僕が狩猟をする山梨では、現時点では「規制値超え」はありません。
低線量の放射線はかえって健康に良いという話もあります。
僕には③という選択肢はないので、よく勉強した上で、①か②を選ぼうと思います。
学会の話が放射能の話になってしまいました。
実は、こういう話はまだ学会で闊達に議論されているとは言えません。
このままだと、本当に原発周辺に野生動物の楽園が形成されてしまいます。
放っておけば年率1.2倍以上のペースで増えるシカ、それ以上のイノシシ。
原発周辺の立ち入り規制が解除されたあと、農業を再興できるような状況になっているのか、甚だ疑問です。
哺乳類研究者としては、こうした疑問に答えていけるようなデータを用意したいところです。
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