イベント情報(2014/11/1) 
代表が4代目に引き継がれました!活動の幅を広げて積極的に活動していきたいと思います!
今後ともよろしくお願いします!!

2011年12月21日水曜日

イノシシ巻狩り猟見学!

12月11日、日曜日に先輩に連れられて、イノシシの巻き狩り猟見学に行ってきました!ついに狩人の道への第一歩?知識も技術もない素人が適当に書いていますが目を通してくださるとありがたいです。

今回は上野原大物クラブさんにお世話になりました。

「上野原大物クラブ」は、30代から80代までのメンバーが集まり、猟期は山梨県上野原市,大月市笹子山系及び、芦川や王岳付近で猟をしているグループで、巻き狩りによるプロットハウンドを用いたイノシシ猟を行い、非猟期は上野原市で有害鳥獣捕獲及び管理捕獲を行っています。イノシシの年間捕獲頭数は、猟期と有害捕獲などを含め70頭程です。
巻き狩りというのは簡単に言うと、勢子という人たちが犬たちと寝ていると思われるイノシシを探して追いかけて、射手という人たちが待ち構えていて、撃つという猟の方法です。

早朝にイノシシの足跡を探すことから始まります。ハンターさんたちは足跡からどこらへんに何頭イノシシがいるかが大体わかるらしいです(驚。その情報を元に無線でやり取りし、親方さんがハンターさんたちの配置を決め振り分けます。自分は勢子見習いの見習いみたいな感じで後を付いていきました。犬なのですが、プロットハウンドという猟犬で、とてもアグレッシブで力強く躍動感のある素晴らしいやつでした。グイグイ引っ張られました(汗。ニオイを感知すると、ウォオン!ウォオン!って咆哮するのがまたかっこいい♪犬を放すとすごい勢いで追跡を開始するのですよ、鈴がついていて、その音の方向でイノシシがどこにいるのかを判断して無線で連絡するので、勢子は犬を追いかけなければならず急斜面を登ったり下りたりするわけです。大変(笑。けど、すごく生きている感じがして楽しかったです!

稜線上に来たとき、無線から「そっち行くぞッ!!」と!鈴の音も近づいてきて、息を潜めると………ブフゥッッッ!!ブフゥッッッ!!!って姿は見えないものの藪の中からイノシシが鳴くのが聞こえました!

何秒後かわかりませんが、

冬のキリッっとした空気の中、

鳴り響く銃声、

なんというか、自分の心が打たれました(笑。

すげー銃すげー、アドレナリンがさらに上がりました(笑。風よりも早く駆け下りたと思いますが、親方さんに遭遇、セリフはウル覚えですが、弟子さん「やりましたかッ!?」親方さん「外した(笑」あら?(笑。猟は続行です。その後もイノシシを追跡し駆け回りました。飛び交う無線、遠くで響く鈴の音、銃声。 何度か待機を命ぜられたのですが、自分がもっと地形や流れを理解できるのなら、もっと面白いのだろうなと思いました。

結局、イノシシが駆け回る場面、ハンターさんが銃を撃つ場面、イノシシが撃たれ転がり落ちる場面は直接見ることはできませんでしたが、3頭捕獲したと知りました!沢に行くと、横たわるイノシシの姿!大体1頭70㎏くらいだとか言っていたと思います。血抜きはすでに終わっており、沢で内臓を出します。結構きれいに出せるものなのだなと、水は冷たく、開いた腹からは湯気?が出ており、暖かい肉。さっきまで生きていたんだな~こいつら、としみじみ。気持ち悪いという感覚はなく、キレイで美味しそうだと感じました♪腹の中、内臓を洗い、近くの解体小屋に運び、解体をします。ハンターさんたちが慣れた手つきで皮をナイフで剥いでいくと、現れる厚い皮下脂肪、実に旨そう。手が脂まみれになりながら四肢を切り落とし、アバラを開き、頭を落とし、背骨を折る。何発か弾丸が出てきました。脚先や頭は犬たちの報酬になります、ガリガリ嬉しそうにかじっていました(笑。

切り落とされた肉、アバラ、内臓は調理され、分配していました。肉の量(笑。そこではモツ煮や焼き肉で飲み会が始まり、モツ煮の旨いこと、脂身が旨いこと、脂の甘味ってやつかな?(旨~。ハンターさんたちのお話は大変興味深いものでした。 




肉は3㎏程頂きました。家で同じようにモツ煮を作ったら野性味溢れる味になってしまいました(笑。たぶんネギが少なかったのかな?肉はまだまだあるので美味しい料理法を検索中です♪今のところ、単純に塩コショウかニンニクで焼くのが旨い!機会があれば友人らにごちそうしてみたいです♪


そんなこんなで活動報告をようやく書けました。生き物を殺すことで、自分が生きている、生かされていることをわずかながら感じました。本当にごちそうさまでした。もっともっと地形やイノシシの習性、犬が何考えているのかを知って自分も動きたいと思いました。いつか自分の手でいただきたいです。駄文ですが、最後まで読んでくださったみなさま、ありがとうございました!

2011年12月13日火曜日

Facebookに狩猟者向けのファンページを作ってみました!

ここに書くのはお久しぶりな津上です。
どちらかといえば狩り部自体の活動とは違うのですが、宣伝の意味を込めてこちらでも紹介させていただきます。
今回、Facebook上に「日本狩猟者コミュニティ」というページを作成しました。ネーミングセンスが悪いのは気にしないでください。このページは狩猟に興味のある人ならだれであろうと参加できる情報交換システムとして使えるように作成しました。狩猟に関する情報交換を相互で行うことで、狩猟をより盛り上げていこう!というのが目的です。
基本的にインターネット上の集まりなので気軽に参加してください。ブログのように見るだけでも構いません。ただし参加にはFacebookアカウントが必要になります。
URLはこちらです。

2011年12月4日日曜日

狩猟見学ツアーのご報告

先日、狩り部4人ほどで2泊2日の狩猟見学ツアーに行ってまいりました。ってか、11月の活動なのに報告が12月とか、すみません。
1日目は、鳥撃ちの単独猟を見学させていただきました。河原や山中を、2頭の猟犬(甲斐犬と、コーギーのボディープランに甲斐犬柄の雑種犬。どちらもかわいいしお利口さん)を連れて歩きます。しかし、見つかるのはシカの足跡ばかり…。でも、狩猟気分を味わえて、なかなか楽しい体験でした。 鳥は取れませんでしたが、ハンターさんが巨大なアンコウを用意してくださっていて、夕食は近所の方々も招いてなかなか豪華なことになりました。アンコウは、ハンターさんの華麗なつるし切りで、おいしいお鍋になりました。胃袋からは、ノドグロやキンメダイ、キスなどが続々出てきて、山の中なのに海の食物連鎖を目の当たりにしました。ご馳走様でした。ほんとにおいしかったです。
二日目は、イノシシ巻き狩り猟を見学させていただきました。早朝に集合で、まずはイノシシの痕跡さがしから始まります。この作業を見切りというそうですが、この狩猟グループは見切りを非常に大切にしているそうで、そのため狩りの成功率は非常に高いそうです。見切りにも同行させていただいたのですが、ああ、なんとなくイノシシっぽいかな…とか、私にはそのくらいしかわからない足跡やぬた場の痕跡、寝屋の跡から、今イノシシがどこに、何頭いるのか、が猟師さんたちには手に取るようにわかるらしいのですね。すごいなあ、とひたすら感動してみていました。 その情報を無線でやり取りして、その日の猟の段取りが決まります。リーダーの指示に従い、ハンターさんたちがそれぞれの持ち場に配置されます。自分は、傾斜地の上のタツ(待ち伏せポイント)にハンターさんと待機。ちょっとでも音がするとイノシシに気付かれちゃうからね、と言われ、ドキドキしつつ木の根元に体育座り。無線からは、何やら緊迫したやり取りが聞こえてきます。 待つことしばし。やや遠くで銃声が響き、藪がガサガサいう音が聞こえた?と思った次の瞬間、ハンターさんが発砲。うおお、かっけえ! 命中の瞬間は残念ながら見えなかったのですが、イノシシが崖を転がるように降りていくのが見えました。倒木に引っかかって止まり、動かなくなったイノシシに猟犬たちがおめめをハートにして飛びつきます。このわんこたち、イノシシを食べたくて突っかかっていくらしいです。ワイルドでかっこよく、そして有能なわんこたちです。私も降りて行って見ると、銃弾はセオリーどおり、アバラ3枚目に命中していました。凄い。 ここからは肉をおいしく食べるための作業が始まります。 まずは頸動脈を切り、血抜きをしなくてはいけません。やってみる?とナイフを渡されます。うおお、やってみたかったんだよね、これ。ナイフで首のあたりを探ってみますが、どうもよくわかりません。切り口を下にして、ハンターさんがぐいぐい足で押しますが…ちゃんと切れていなかったのか、さほど血は出ません。まあいいでしょう、ということで、今度は河原に移動してきれいに洗い、内臓を出します。ハンターさんが小ぶりなナイフを繰ると、まるでバターを切るように滑らかに切れて、真珠色のきれいな内臓が出てきます。心臓に銃弾が入っていました。うわー、クリーンヒットかい。 今度は捌く施設に移動して、イノシシを本格的にお肉にしていきます。まずは皮むきから。また、やってみる?と言ってもらえたので、わーい、これもやってみたかったんだ!と張り切ってナイフを受け取りますが、これがなかなか難しい。イノシシには分厚い皮下脂肪があり、それを肉側に残すようにしなければならないのに、脂肪組織はどうにも切りにくく、どうしても皮側に脂肪が残ってしまいます。真っ白な脂肪と取っ組み合っているうちに、手が揚げたように脂っこくなっていきます。ギブアップしてハンターさんにナイフを返すと、これは同じナイフ?というくらいさくさくと皮がむけていきます。皮がむき終わると、今度はどんどんバラしていきます。レゴブロックを外すように、お肉の塊がぼこぼこ外れていきます。関節を上手に切っていけば、イノシシだってナイフ一本でさばけるのだそうです。それにしても、速い。背骨も手ごろなサイズにカットして、解体は終了。足先や頭、皮は猟犬たちのご飯になるそうです。 ふと気づくと、我らが部長がお肉の分配作業をしていました。考えてみれば、こんなに大量のお肉を見たのは生れてはじめてです。手伝いに行くと、お肉はまだほんのり暖かです。そうだよな、お肉は冷たいのがデフォルトじゃないんだよな。 内臓は別働隊が処理して、すでに調理済み。お肉を参加者で分けると、モツ煮込みやらモツ炒めやらで宴会となります。スペアリブやら背骨やらの煮たやつも、どこかから出てきます。 話が前後してしまいますが、イノシシを見て、最初に思ったのは、すごいきれいな蹄をしている、ということでした。動物園にいるような動物は、どうしても運動量が少ないので、爪が擦り減らずに伸びすぎて変な形になったり、放飼場の土や糞が詰まって見るからにばっちい感じだったりもします。でも、このイノシシは、さすが野山を駆け回っているだけあって、きれいな蹄をしているんですよね。そう思って体全体を見てみれば、毛並みもすごくいいし、スタイル良くて何やら健康的。で、何を言いたいかというと、そんなイノシシがおいしくないはずないんですよね。普段は肉の脂身はあまり好きでない自分も、100%脂身部分がすごくおいしいと思いました。脂が甘い、という感覚が初めてわかりました。モツはもう、言うに及ばず。超絶おいしかったです。
狩猟に接したことがない人が狩猟について考えるとき、どうしても、生き物を殺す、というネガティブなイメージが先行してしまいます。でも、狩猟というのはそれだけじゃないんだなあ、と思えたのが、今回の大きな収穫でした。仲間とわくわくする時間を過ごすこと、賢い動物との知恵比べに勝利すること、自分の技術を磨くこと、そしてそれを次の世代に伝えること。それはきっと、すごく楽しい。殺して、食べる、ということの間にまだ、こういう楽しいことが挟まっているんだな、と思うと、なんだかうれしくなりました。

お土産に頂いたお肉は、とりあえず焼いて食べました。すっごいおいしかったです(まだありますが)。聞くところによると、イノシシ肉は、妊娠経験のない雌を、年内に取ったもの、が一番おいしいらしいです。ってか、これじゃん。家族も、豚肉観が変わる衝撃のおいしさだといっていました。近日中に友人にも食べさせたいと思います。本当にありがとうございました。
なんだかまとまりのない文章ですいません。すごい長いし。最後になりましたが、この場をお借りして、お世話になった皆様方に御礼申し上げたいと思います。

2011年11月29日火曜日

11月29日狩り部会報告 重大発表(?)もあるよ

連投失礼します。星野です。

本日の狩り部会の報告です。不足があればどなたか付け足しお願いします。

イベント告知
 ・12月10日(土)13:00~17:30にシンポジウム「地域持続性のための野生動物管理を考える~ガバナンスのあり方~」が本館講堂にて開催されます。お時間のある方は是非。

活動報告
・11月26~27日に狩猟見学(鳥撃ちとイノシシ狩り)に行ってきました。誰か報告書いてー!
・11月26日に射撃教習行ってきました。詳しくは下の記事をご覧ください。(星野)
・井の頭公園で行われた猛禽類の研修で鷹狩り(鷹匠)の話が出てたそうです。

書評
・『女猟師 私が猟師になったワケ』今週中に書評書きます^^;

連絡
・学祭は無事に売り上げがプラスとなったので、出資金を出した方は×1.2、シフトに入った方はhour×350のお金をお渡ししました。狩り部の資金も増えました。来年も頑張ろう!
・狩り部の本棚に今まで部会で配った資料を入れておくファイルを作りました。星野か瀬戸に声をかけてもらえればコピーします。
・新幹線においてあるフリーペーパー『トランヴェール』の10月号の特集が『邂逅の森』だったので、星野が何冊かパクっていただいてきました。上記のファイルに入れてあるので、興味のある方はご覧ください。と思ったらとりあえず一年間はオンラインで見られるようです。
・活動報告にあるイノシシ猟で獲られたお肉を後日お分けします。欲しい方は後日流れるであろうメーリスに注意していてください。


で、重大発表(?)です。
いままで5年間以上狩り部を引っ張ってきた代表の瀬戸氏が職を退きます!
そして後任はというと…私、星野になりました。
至らない点が多々あると思いますが、よろしくお願いします。

また、以前メーリスで流れていた会計の引き継ぎも完了しました。


ついでに。誰か私のもとの役職の図書係やらないかい?

あ、瀬戸氏は「理事」という立場になって(さっそく代表権限で任命させて)頂きましたので、別にいなくなるわけではありません。ご安心を。


次回の狩り部会は12月20日(火)12:10~です。今年最後の部会、ぜひ来てくださいね。

2011年11月28日月曜日

散弾銃初体験

お久しぶりな星野@深夜テンションです。
勝手にタイトル背景変えちゃいました。

ついに一昨日、射撃教習に行ってきました!
場所は千葉県内房の金谷国際射撃場
ホームページに書いてあるようにアットホームな射撃場で、クラブハウスにはコーヒーやお茶、お菓子が置いてある素敵な射撃場でした。

本題から外れましたが、教習射撃とは、鉄砲を持ちたい!となった時に、銃砲店に行ったり筆記テストを受けたり役所に行ったり精神科の診断書をもらいに行ったり警察とのやり取りをしたり…という手順を踏んだ後にようやくやってくる実技の講習と試験です。

当日どんな流れだったかというと…
初めは銃砲の取り扱いについての座学をしばらく聞き、銃の扱い構え方やらを指導されてから、実際に射台に向かいます。
射撃用のベストや耳あてと実包を受け取って練習開始。
教習射撃でおこなうのは、クレー射撃のトラップ。
「何それ?」って方はこのページの『クレー射撃の入門講座』あたりを読んでね。

で、撃ってみるわけですが。
最初の数発は少しびっくりしたけれど、反動は思ったほどでもない、かな?
ただ、姿勢に気を配ったら構え方が不自然になり…といった感じで大混乱。

トラップは1ラウンド25枚。
教習射撃では練習2ラウンド、本番1ラウンドで、本番25枚中2枚以上割れれば合格なわけです。
練習2ラウンド目になってようやく多少は慣れてきた…のですが。
あちこちの筋肉や関節がすでに悲鳴をあげてます。
はたして本番大丈夫なのだろうか…と思いながら試験に臨みました。

結果は、と言いますと。

25枚中8枚割ることができ、無事に合格できました。
もうすこし警察とやり取りをすれば所持許可が下りる!はず!

ちなみに、一緒に受けた同年代の男子は、親が狩猟をやっているとかでやはり狩猟目的で銃砲所持許可を取るところだったようです。
背景はだいぶ違うでしょうがとても親近感がもてました(筆記試験の時に周りにいた若者はほとんど射撃目的だったようで…)。

『狩り部』でもそれ以外でも若いハンターがもっと増えるといいですね。

2011年11月20日日曜日

勢子鉄砲は二度鳴る

柏木です。
遅くなりましたが、皆様学祭お疲れさまでした。
来年はストラップなどのグッズ販売の準備期間を長めにとって、よりいっそう盛り上げて行きたいですね。
狩り部の中にクラフト部(?)を作りたいなんて声もあるとかないとか…。
そういった活動の幅の広がりも楽しみです。


さて、11月15日の解禁日に続き、本日(20日)も出猟(ぼくは鉄砲を持ってないので基本的に見学か、こまごました雑用をすることになります)することができたので、その間に考えたことや反省点などを、自分用のメモも兼ねて報告させていただきます。
写真を撮る余裕がなく文章だけになってしまいますがご了承くださいませ。

本日は神奈川県内の某所にて、巻き狩りを3ラウンド行いました。
今まで狩猟に参加させてもらう際には、タツに付かせてもらうことがほとんどだったのですが、今回初めて勢子の手伝いをさせてもらえました。
残念ながら物は獲れなかったのですが、勢子の視点からの出猟はとても実りのあるものでした。

まず猟犬の扱いに関すること。
例えば、猟の前に見切りをしたりタツを配ったりしている間、犬達が無駄吠えをすればかなりきつく叱り飛ばすことになります。
寝家にいたりする獣を不用意に脅かさないようにしなければならないからです。
このような厳しさが、ペットとしての犬との接し方とはかなり違うように感じました。
しかし、狩猟者とともに嬉々として山を駆け回る犬達を見ていると、単に狩猟の道具として厳しく扱うというだけではない、狩猟者と猟犬の間の強い絆(ベタな表現ですが)を改めて感じました。

狩猟者の助手として活躍してくれる犬達ですが、猟が終われば山から回収しなければなりません。
呼べばすぐに戻ってくるような優秀な犬もいますが、タツを切った獣を追いかけてどこまでも行ってしまうような犬もいます。
実際に今日の午前中の猟では、一匹の犬がシカを追いかけて1時間近く戻ってきませんでした。
手を焼かせられる一方で、猟犬一匹一匹の個性が感じられて、個人的にはおもしろかったのですが。

犬達を思うようにコントロールするのは、かなり重労働です。
ビーグルならまだしも、引き綱でつないだセッターに斜面
で思い切り引っ張り回されるのは、正直かなりきついものでした。
ましてや逃げ回る犬を山のなかで捕まえるのは…。
そこで、犬を捕まえるチャンスを逃さないためにも、勢子ではなくタツだったとしても、引き綱を1本は常に携帯しておきたいです。
また、犬を看板や立木につなぐ際に、簡単にはほどけない、それでいてほどくときは素早くほどけるような、綱の結び方を習得しておきたいです。


引き綱の用意と綱の結び方、この2点が今日のぼくの反省点です。
本当は、車の運転(ペーパードライバーがいきなり崖っぷちの林道で運転させられることもありうるのです…)や無線の使い方、昼食の用意などなど、反省点は多々あるのですが、長くなってしまったのでここらへんで切り上げます。
またの機会があれば書きたいと思いますが、いかんせん筆不精なので…。

あとタイトルに深い意味はありません。
悪しからず。

2011年11月17日木曜日

猪キムチ鍋おいしくできました!!



解禁おめでとうございます!!大橋です。
初物のイノシシは、キムチ鍋にしていただきました~。
猟師風イノシシ鍋ってのは、味噌仕立てで、肉はとにかく煮込むのが普通です。多分。
でもお腹空いたし、寒いし、早く食べたい!!ということで…。
キムチ鍋の素なら臭み消しもできるはず!!
バラ肉を3ミリくらいの薄切りにすれば、たぶん煮込まなくても平気!!



適当ですね。でも美味しかったです。
煮込んだとろとろの脂も良いけど、こりこりさくさくの脂も旨いですな~。

ちなみに、今期のジビエは場所によって放射線がやばいっぽいので、各自気をつけて食しましょう。
ごちそうさまでした。

2011年11月13日日曜日

学祭、大成功でした!

この3日間で行われた学園祭、予想を超える大成功でした!
かねてより用意していたストラップは売れ行きが好調で、日曜日の昼には完売してしまいました。
製作者たちも、「こんなに売れるならばもっと作っておけば・・・」と嬉しい溜息。
来年もこんな企画ができればいいですね!

シカ角もよく売れましたね。はじめ20本くらいはあったのに、日曜日の午後には完売です。シカの頭骨もイノシシのキバも土曜日のうちにかなり売れてしまいました。

また、代表が昨年3月に獲ったシカの頭骨も売れました。
飾り用として置いていたつもりだったのですが、どうしても欲しいというお客様がいらっしゃいました。
自分が狩猟したものが、商品価値を認めていただけると嬉しいですね!
今年も立派なツノをしたオスジカを獲りたくなってきましたよ。
11月15日から猟が解禁、今から楽しみです!

ちなみに、野生動物保護学研究室が企画した「シカ汁&シカ串」も大盛況で、多くの方にシカ肉の美味しさを伝えることができたと思います!

ではでは、以下に学祭の風景の写真をいくらか貼らせてていただきます。


2011年11月10日木曜日

学祭でシカ角アクセサリーを販売します!!

構想2ヶ月、作業1ヶ月、ついに出来ました!
シカ角を使ったアクセサリーです。

気になるお値段は300円~500円なり。
在庫数が著しく少なく、上記の写真に載っているのでほぼすべてです。

また、野生動物保護学研究室のメンバーより、以下のホネやツノが出品されます!

どれも山に何度も通わないと得られないシロモノですよ・・・
模擬店が設置されるのは東京農工大学の農学部(府中キャンパス)、2号館前の生協寄りです。
もちろん、メインの料理はシカ汁やシカ串焼きです。
美味しい北海道産の野生ジカの赤身を使っていますよ~
営業時間ですが、金曜日が13時~18時、土曜日が10時~18時、日曜日が10時~16時です。
毎年混み合うのは日曜日なので、訪れるのにオススメは土曜日です。
ではでは、お待ちしております!

2011年11月6日日曜日

イノシシ肉と大根で煮物を作りました!

定期的に個体数調整事業を見学しに行っているので、イノシシ肉は手元にあります。
また先日、こちらでアルバイトしていたら立派な大根をいただきました。

これは良い組み合わせ、ということで、煮物を作ってみました。
何かと料理を面倒くさがるsetoですが、これだけ良い素材が揃えば利用しないわけにはいきません。
今回参考にしたのはこちらのレシピ
私の家には圧力ナベがないので、煮る時間を稼ぐしかありません。
ひたすらグツグツ・・・

醤油と大根を加えて・・・

味噌とシメジを加えて完成。

所要時間2時間以上。さすがに柔らかくなりました。
味付けも適当にやった割には美味しいです。
ご馳走様でした!

2011年10月25日火曜日

10月25日部会報告

こんにちは。今福です。本日部会を開きましたので、活動内容を報告いたします。

<書評>
今回紹介された本は、
「マタギ 矛盾なき労働と食文化

「イノシシを獲る―ワナのかけ方から肉の販売まで」
「鹿肉食のすすめ―日本人は鹿肉で救われる」
です。
上2冊はブクロクでも感想を読めるので、関心のある方は御参照ください。

「鹿肉食のすすめ―日本人は鹿肉で救われる」
は後日感想を当ブログでアップする予定です(汗



<鹿角アクセサリーの制作>

輪切りにした鹿角のヤスリかけなどをしました。
部屋にシカツノの粉塵が舞っているので、皆さんマスク着用です。

ルーターでカドとり
紙やすりでなめらかに仕上げ
同じものが二つとない、ストラップやアクセサリーが学祭で販売するので、
是非買いに来てくださいね☆

どんなものが販売されるのか気になる方はこちらへ。


<次回の部会>
次回の部会は、11月10日12:10~です。
主に学祭の準備がメインになると思います。



2011年10月14日金曜日

シカ角の輪切りにすると・・・・?その2

本日はシカ角アクセサリーの品評会をしました。
なりゆきの分からない人はこちらを参照

さて、集まった試作品は以下の通り!
携帯ストラップ型(左3つはIMAさん作、右一つはKASHIくん作)

こちらはTUGAくん作

いや~どれも力作じゃないですか! これはきっと売れますよ!

SAKAさん作で「アジアンノット」の見本
色々なパターンがありますね~。それにしても部員たちの楽しそうなこと・・・

この勢いに乗って、前回切り残したツノの部分もザクザク切ってゆきました。
だんだんエスカレートして、最後にはIMAさんお得意の電ノコが登場する始末…

こちらが本日輪切りにしたシカ角たち。標準的なサイズの片ヅノでこんなにたくさんの材料になるのですねぇ。
次回の部会の時に、もっと沢山のツノを使ってアクセサリーを大量生産します!

アクセサリーが欲しい人は11月12、13日に農工大農学部で行われる学園祭に来てください。
2号館前にある「シカ汁、シカ串」の屋台で販売予定です!!

2011年10月13日木曜日

奥多摩町のシカ解体場を見学してきました!

株式会社 一成」さまが奥多摩町でシカ肉の利活用研修会をやるとのことで、急遽参加してきました。
エゾシカ協会エゾシカフェ猪鹿庁東京都農総研からも馴染みの面々がいらしていました。

 やってきたのは奥多摩町にあるシカ肉の食肉加工施設「森林恵工房「峰」」(以下、グロ注意)。


いきなりですが、本日一番の驚きショット。シカを洗剤で洗ってます!これが解体場クオリティ!

こちらが愛用の刃物たち。エゾシカフェ店長曰く、このツールが解体場ごとに最もチガイの出やすいポイントなのだとか。
後ろに反り返った大ぶりのナイフは皮はぎ用。実際に使わせていただくと、皮を傷つけにくいしドンドン切り進められました。一本欲しいなぁ。

基本的には、皮は汚いもので、肉はキレイなものだとして扱うようです。だから、皮を剥ぐためにナイフを縦に入れる場所は最小限にして、そこはあらかじめ洗剤で洗っておくのですね。ここの解体場では、四肢のみに切れ込みを入れて、胴体(お腹)は切りません。そして、Tシャツを脱がすように、皮を筒状のまま、めくりとるのです! 

皮はぎ作業は本当は室内でやるのだそうです。
ただ、今回は食肉利用しないことと、ご覧の通りの観客人数なので、外でやっていました。
皆様真剣に記録をとっています。 

こちらの湯船で頻繁に器具を消毒するのがポイント。

 ここの解体場では白いスジも取って純粋な肉にまで加工するそうです。歩留まりは20パーセント以下だとか。今回は47キロのメスジカでしたが、皮と内臓をとった時点で25キロ以下まで減っていました。

その他
こちらの施設では、シカの内臓や皮は捨てているそうです。モッタイナイ!そこで、皮はチャッカリいただき(大学でなめします)、内臓については、色々と切って勉強しました。
例えば、レバーの中にはヒルのような虫がいる場合があるそうですが、今回は切れこみを入れてみても出てきませんでした。
また、僕は研究でシカの食物を分析しているので、今時期の奥多摩のシカが何を食べているのか気になって、第一胃を開けてみました。するとドングリが、ほぼ原型を保ったまま出てきてビックリ。もっと噛んで食べようね。
ところで、シカの糞ってコロコロしていますよね。彼らの腸内では、ペースト状の消化物が、一体どこから球体になっているのでしょうか?直腸を順に切ってゆくと、肛門から1mくらいの所でフンはかなり互いにくっついていました。これは、シカの消化器官全体の長さから考えると、最後の最後って感じです。コロコロになる行程にはどんな意味があるのでしょうか・・・

エッ、そんな話聞きたくもないって?いや、僕は止めたのですが、T京科学大学のM君がどうしても気になるって言うものですから・・・
貴重な御体をささげてくれた奥多摩のシカさんのご冥福をお祈りします(-人-)

2011年10月4日火曜日

部会を行いました

ひさびさに狩り部に顔を出した柏木です。
本日行いました「狩り部会」で話し合った内容について報告します。

○狩り部の活動方針(仮)の確認

 狩り部として活動していく上での心構えや注意事項などについて確認しました。

○常設の係の決定

 今期の会計・内務・web係・図書係・電子ファイル係を決定しました。若い人が中心となって立候補してくれたようです(ひさびさ過ぎてメンバーの名前を把握しきっておりません。申し訳ない)。

○奥多摩町で行われる研修会の紹介

 正しい名称は、利活用技術者育成研修事業 肉等活用技術研修会~シカの衛生的な解体と有効活用を学ぶ~というものです。開催日は10月12日(水)、13日(木)の二日間で、申し込み締め切りがその1週間前、つまりは明日と期日がせまっています。ご注意ください。

○書評

 『熊撃ち』『狩猟サバイバル』『狩猟の文化ードイツ圏を中心としてー』『相剋の森』の4冊を紹介してもらいました(タイトルちがっていたらすみません)。詳しくはブクログを参照してください。

○鹿角アクセサリーのデザインの募集

 学祭で販売する予定の鹿角製アクセサリーのデザインの募集をしました。角を持ち帰った部員はコンペに向けてがんばりましょう。コンペは来週中の予定です。

○次回の狩り部会

 次回の部会は10月25日(火)12:10です。お間違えのないように。


以上です。それでは次回の狩り部会でお会いしましょう。

2011年10月1日土曜日

射撃練習を見学させていただきました

9月30日、大月国際クレー射撃場にて、瀬戸さんの射撃練習を見学させていただきました。
ゲートでは巨大な散弾銃の模型が出迎えてくれました。
花火のニオイが漂う中、いかにも、といったおじさんたちが楽しそうにバンバン撃っていました。散弾銃と一口に言っても、いろんな種類があるらしく、長さや形も様々で、よくわからないなりに見ていて面白いですが、なんだかゴルフの打ちっぱなしに似た風景でした。違うのは、そこここでクレーの破片が山になっていることと、予想以上に大きい銃声が響いているくらいです。

うっかり、耳栓をしないまま銃声を聞いてしまったところ、しばらく左耳がぼわっとして音がよく聞こえなくなり、やべえ鼓膜破れたかも、とちょっと焦りました。数分で治り、ひそかに胸をなでおろしたサカイでした。銃声、バカにできません。 
今回見学させてもらったのは、スキート射撃。スキート射撃というのは、分度器状の射台の0度、30度、60度、90度、120度、150度、180度、中心、と移動して、分度器の両端から発射されるクレーを撃つ、というもの。
オセロの駒みたいなクレーが空中でぱぁんとはじけるのは、はたで見ていてもなんだか気分のいいものです。
日本では銃=犯罪なイメージがありますが、射撃場で見ていると、そんな感じはしませんね。爽やかなスポーツといった風情です。私もちょっとやってみたくなりました。お土産にもらって帰った空薬莢は、ストラップにしようかなーと画策中です。

2011年9月23日金曜日

シカ角の輪切りにすると・・・・?

僕、これまでこのシカ角の硬さを過大評価していました。
ご存知の方が多いと思いますが、シカ角は毎年生え変わりますね。
短期間で作られたものは、強度もそれなりってことです。
ノコギリで簡単に輪切りに出来るのですね。
今回は、意外にも加工しやすいシカ角を、アクセサリーの材料にしてみましょう!
作業に用いたものは以下の通り。
 左から、シカ角、ナイフ、ヤスリ、ノコギリです。

 まず、ノコギリでシカ角を切ります。表面がツルツルしているため、切り始めがちょっと難しいですが、あとは2分くらいで切れます。
次に、シカの角は中がスカスカになっているので、ナイフでこじって穴を開けます。

 そして、ヤスリで磨いていくと・・・
ちくわの輪切りのような、カワイゲなパーツが出来ます。(左の二つは穴をあけていないもの。中がスカスカしているのが分かるでしょうか?)
今日の作業はここまで。1個作るのに15分くらいでした。
これに革ヒモを通して、携帯ストラップなんかにすると、いいんじゃないかな?
うまく行ったら、農工大の学祭で販売しようと思います!

2011年9月21日水曜日

イノシシを獲ってもらってチャーシューにしました。

先日、イノシシの個体数調整を見学に行きました。
ココの支部はとにかく「見切り」を大切にするので、犬をかけるとハズレがありません。
今まで三度見学に行きましたが、三度とも確実にイノシシを捕獲しております。
中でも今回獲れたのは、この時期にしてはよく脂ののったオスでした。
20貫(75キロ)以上はあるだろう、とのことです。
見学にも関わらず、気前よくお肉を分けていただきました。
「チャーシューにすると美味しいよ」とのことなので、ネットでチャーシューの作り方を調べてみました。
今回参考にしたのはこのページ
ウチには圧力鍋がないのですが、このレシピでは不要なようなので。
やわらかく作れるかな・・・?
そして、出来上がりがコレです!
食べてみると・・・、ああ、良かった、普通に美味い。というか、止まらないくらいウマイ。
ジューシー!デリシャス!エクセレント!
やわらかいじゃないかっはッハッハッハッハッハ~!

2011年9月15日木曜日

哺乳類学会に行ってきました!

先日(9/8~11)、宮崎県で行なわれた哺乳類学会。
研究発表をしてきましたよ~
シカ関連の企画が多いこと多いこと。
参加者も、学者というより行政の人びとが真剣に耳を傾けています。
シカ問題が、もはや日本全国と言っていいほど拡大しているようです。
狩猟者の減少も共通の課題です。

あと、放射能汚染による狩猟意欲の減退が問題ですね。
僕の調査地である日光のシカからも規制値を超える放射性セシウムが検出されたとのこと。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110907-OYT1T00627.htm?from=popin
当然、捕獲したシカの肉は食べないよう呼びかけられています。
「しっかり食べてやる」ことが殺生の免罪符なのに、これは厳しい・・・
狩猟者は①狩猟しても食べない②狩猟して覚悟して食う③狩猟をやめる の三択をせまられているのです。

僕が狩猟をする山梨では、現時点では「規制値超え」はありません。
低線量の放射線はかえって健康に良いという話もあります。
僕には③という選択肢はないので、よく勉強した上で、①か②を選ぼうと思います。

学会の話が放射能の話になってしまいました。
実は、こういう話はまだ学会で闊達に議論されているとは言えません。
このままだと、本当に原発周辺に野生動物の楽園が形成されてしまいます。
放っておけば年率1.2倍以上のペースで増えるシカ、それ以上のイノシシ。
原発周辺の立ち入り規制が解除されたあと、農業を再興できるような状況になっているのか、甚だ疑問です。
哺乳類研究者としては、こうした疑問に答えていけるようなデータを用意したいところです。

2011年9月7日水曜日

「ジビエ料理大全」の紹介

こんにちは、今福です。
野生鳥獣を狩る楽しみの一つは、
そのお肉をいかに美味しく食べるか、だと思います。

しかし、自分でジビエの勉強をするのはなかなか難しい面があるのが実情です。

そこで、ジビエに関する本を紹介します。

今回紹介するのは、旭屋出版の「ジビエ料理大全」です。




この本では、シカ・イノシシ・キジの他、鳩やウサギを使った料理が、

46種類紹介されています。

ジビエ専門の料理人の方々が紹介しているため、
狩猟で獲った獲物を処理して調理する、というよりも、
お店でジビエ肉を買って、本格的な料理がしたい人向けになっています。


しかし、調理法がかなり詳細に書かれていますし、
通販で材料の入手可能な料理がほとんどなので、

ジビエにチャレンジしたい人にはオススメです。

ちなみに私が気になった料理は、キジのコンソメスープです。
オーブンを持っていたら、作りたいです(汗


この本の良いところは、料理だけでなく、イノシシの解体の仕方や、
ヨーロッパのジビエ狩猟の文化にも言及していることです。
特にフランスの狩猟について、レポートという形で詳細に述べられています。

ここで個人的な感想を述べると、イノシシの流通量が年間4000トンと

フランスの市場で出回る野生鳥獣の肉の量は、かなり多いです。
(そもそも、日本では野生鳥獣の流通量は少なすぎて把握できていないのが
実情ですが・・・)

またハンティングツアーを旅行会社が企画するなど、
日本とのバックグラウンドの違いが、多く見られます。



他にも、北海道のエゾシカの有効利用、島根の夏イノシシなど
日本のジビエ定着への取り組みについても事細かに紹介されています。


狩り部の本棚に一冊置きますので、関心のある人は是非読んでください。

2011年8月24日水曜日

「ジビエで獣害を考えよう」に参加しました

こんにちは。一年の三井です。

昨日8月23日、日本エコツーリズムセンターというNPOが主催するシンポジウム「ジビエで獣害を考えよう」に参加してまいりました。
このシンポジウムでは、獣害を逆手に取った地域活性化について学ぶことができました。

前半の講演では、まずライターの方から獣害やジビエの基礎知識のほか、いくつかのジビエ活用例が紹介されました。
デメリットばかりが目立つ野生動物の肉ですが、フレンチやイタリアンの世界では、肉のばらばらな個性に合わせた料理をするのが料理人の腕であり創作性だと考えられている、というのがすごいなと感じました。その一方で、日本のフレンチ・イタリアンのシェフは国産ジビエがなかなか手に入らないためわざわざ輸入品を使っているという現状もあるそうです。需要があって獣も獲れているのにうまく供給できない・・・。狩猟した後の運搬・処理・流通のシステムの重要性を感じました。

さらに、北海道で実際にエゾシカのジビエを活用した町おこしに取り組んでいらっしゃる方から詳しい説明がありました。
ジビエ利用を始めたころはやはり「シカがかわいそう」と言われなかなか理解されず、赤字もかなりのものだったようです。しかし、地域内外での地道な活動のおかげで、現在では一般の理解も進み、業績も改善してきているとのことでした。世間に理解してもらうためには根気が必要なんですね。
狩猟の方法は、シカを餌でおびき寄せたりして、運搬のしやすいところで撃つという形のようです。北海道ならではの方法ですね。ただこの方法には大きな欠点があるようです。シカの内臓はその場で取り出して埋めてしまうらしいのですが、その内臓を食べにヒグマが人里近くにどんどん来てしまうというのです。ヒグマのもたらす新たな害や、生態系への影響が心配になりました。

講演の最後は、日大の先生による鹿皮革利用のお話でした。
鹿皮革は他のメジャーな動物の動物の革と比べて、様々な面で優れていると知って驚きました。しかし、運ぶ時に引きずってしまうだけで駄目になってしまうなどの理由で、肉などよりさらに活用が難しいようです。実際、肉利用の進んでいる地域でも皮は活用されていないといいます。
処理も有害物質をかなり使うため、なかなか難しいそうです。クリーンな処理法の開発が進むといいですね。
一つかなり気になったのは、キョンの皮も利用できるということです。日本の外来キョンの皮は中国産のものより質がいい可能性があるとのことで、今後が楽しみになりました。特定外来生物なので扱いは難しいのでしょうが。


後半には、ワールドカフェ方式のディスカッションで意見交換が行われました。
今回の会場には、獣害やジビエにいろいろな立場からかかわっている皆さんがいらっしゃったので、それぞれの視点から多様な意見が出て非常に興味深かったです。主婦や料理人のお話なんて大学ではまず聞けませんからね。
ここでは、運搬やPRが非常に大きな課題であることが改めてよくわかりました。なでしこジャパンにシカ肉を食べてもらおう!なんて意見も出ていました。


そして最後はお楽しみのジビエ料理!
各地域で商品になっているものに加えて、ビーパルで連載もしていた野生食材料理家がその場で作った料理も頂くことができました。
シカやイノシシの肉自体は何度か食べたことがあったのですが、本格的な料理はこれが初めてで、もうびっくりするほど美味しかったです。知名度が上がれば売れるだろうな、と思いました。


全体としてひとつ気になったのは、今回のシンポジウムは獣害対策と獣の活用にスポットが当てられていて、保護管理という視点はあまり入っていなかった点です。今から乱獲を防ぐ仕組みづくりが必要なのではないか、という意見を出したのは、わかる限りでは私だけでした。現状では獲り過ぎの恐れはあまりありませんが、今後有効活用がうまく軌道に乗っていったとしたら、その先に何が起こるのか・・・。
そのあたりは、狩猟をよく思っていない人々などともよく話し合ってうまいシステムを作っていく必要がありそうだと思いました。

2011年8月15日月曜日

「シカと狩猟を考えるシンポジウム」に行ってまいりました。

こんにちは。1年酒居です。報告が遅くなってごめんなさい。
去る7月30日、長野県主催の「シカと狩猟を考えるシンポジウム」に行ってまいりました。自分が将来狩猟許を取るにあたって、親にも狩猟についての基本的な知識を持っていてもらったほうがいいかなと思い、ジビエ試食会をダシに、両親も連れて行きました。

会場に着いたら時間があったので、猟友会の方主催の狩猟シュミレーションをやらせてもらいました。これは、スクリーンのイノシシやクマを、シュミレーション用の散弾銃で撃つというもので、臨場感たっぷり。クマとか手負いにしてしまうと、こっちにずんずん向かってくるので、非常に怖いです。ゲームオーバーになると、猟友会のおじさんに「はあーい、かじられましたねー」とコメントされます。
私はイノシシでやらせてもらいました。実際に銃を持ってみると、すごく重かったです。腕がふるふるしました。なので全然当たりません。なんとかイノシシ一頭仕留めることができましたが、これで反動が付いたら、自分は玉と反対方向に飛んで行ってしまいそうです。軟弱だなー自分。体鍛えなくちゃなー。

12時からジビエ試食会となりまして、竜田揚げ、燻製、ローストを食べさせていただきました。ロースト、まじおいしかったです。この場を借りて、鹿食免振興会の方々にご馳走様を言わせていただきます。
講演の内容としては、最初に梶先生の「狩猟が果たす野生動物管理への役割」次に長野県の野生鳥獣対策室の「第3期ニホンジカ保護管理計画の概要と捕獲促進のための方策について」最後に、鹿食免振興会 中沢源雄氏「鹿食免によるシカ肉活用の取り組みについて」でした。
狩り部的には前2つは目新しい内容ではありませんでしたが、家人いわく、「狩猟なんてただの娯楽で、獲っちゃいけないような気がしてたけど、獲ったほうがいいなんて、卵立てられちゃった気分だよ」とのことでした。卵はコロンブスの卵ですね。
「鹿食免によるシカ肉活用の取り組みについて」は、山師張りっぷりが楽しい講演でした。
鹿食免(かじきめん)とは、諏訪大社発行の狩猟の免罪符のことで、袋の裏側の説明によれば、

前世の因縁で宿業の尽きた生物は
放ってやっても長くは生きられない定めにある
したがって人間の身に入って死んでこそ
人と同化して成仏することができる

殺生は罪悪として狩猟を忌み嫌う時代にも
お諏訪様から神符を授かったものは
生きるために鹿肉を食べることが許されました。
こうした信仰により諏訪の人々は
長く厳しい冬を乗り越えてきたのです。
この「鹿食免」「鹿食箸」は
諏訪大社とともに時代を生きた先人たちに想いをはせ
皆様が今の豊な時代に感謝し
安全な食生活を送れることを記念し奉製してあります。


とのこと。(鹿食免・鹿食箸セットで1000円也。頂いて帰りましたとも。)
その鹿食免にちなんだシカ肉流通で地域活性化を図ろう、という趣旨の講演でした。獣医学科の自分は、経済的な面から狩猟を考えたことがなかったので、非常に興味深かったです。
鹿食免ブランドのシカの味噌煮と大和煮の缶詰も買って帰りました。ご飯のおかずに最適。おいしいです。

知識があればあるほど分からなくなってしまいますが、狩猟に関して何も知らない人がいるということ、そういう人たちにこそ、知ってもらわねばならないということを考えさせられる一日でした。

2011年7月18日月曜日

狩猟は楽しいんだなぁ

先日見学させていただいた、とある猟友会。
親方さんがとても話しの分かる方でした。
僕はこれまで5つ以上の巻狩りグループを見学していますが、ここは猟として純粋に楽しくやれている感じがしましたね。
今まで後輩たちには「野生動物管理のための狩猟の必要性」を説くことはできましたが、このグループを見たことで自信を持って「狩猟は楽しい」と言ってやることが出来そうです。
この猟場(グループ)なら、大学生の時間のあるうちに免許をとって、社会人になっても週末に遊びに行けばいいと思いますよ。オススメです。
「犬を使った巻狩り」は現状の捕獲数の大半を担っている猟法なのに、引継ぎ手が本当にいません。
現在流行りの「新たな捕獲手法」によって狭域のシカの個体数を激減させることは出来ますが、当然その周辺での広域的・継続的な狩猟が不可欠です。
そうした場面においては、「お金」よりも「楽しさ」が重要な要素であり、現在の巻狩りはその要素も含めて完成されたものがあると感じました。
猟犬を育てること一つとっても、絶やしてはならない技術です。
趣味の狩猟も流行らせなければなりませんね。

2011年6月8日水曜日

狩り部の本棚を作りました。

本日の部会の時に、部員の持っている狩猟関連の本を持ち寄って「狩り部の本棚」を作りました。
農部5号館103室の前にある本棚の右側を拝借しました。
部員以外にも喜んでお貸しします。
ではでは。

2011年5月19日木曜日

ククリ罠の掛け方を練習してきました。

先日、とある牧場でシカ用のククリ罠を大量設置してきました。
そこは昼夜問わずシカが出現するので、牧草でシカを養っている状況とのこと。
家畜用の柵ではそもそも作りが甘いので、どんどん穴をあけて突破されてしまいます。
そこで逆に中におびき寄せてから、そこに大量のククリ罠を設置して捕獲しちゃおうという寸法です。
こちらが実際のワナ設置の様子です。渡部式ククリ罠と笠松式ククリ罠です。

 柱にワイヤを固定して、

 ガイドにワイヤを引っかけて、

 バネを限界まで縮めて、

お皿の上に乗っけます。

これらのワナはワイヤーの動きを導くガイドがついているので、設置が楽なうえに捕獲成績が良いとのこと。
以前からその情報は知っていたので、実は狩り部でも一つだけ「笠松式」を買っていたのですが、
結局しかける機会もなく、猟期があけてしまっていたのでした。

実際にやってみると、確かに初心者でも簡単に設置できました。
是非次の猟期では、山で試してみたいと思います。
しかし、これを獣にバレナイようにするには奥が深そうです・・・。